腹横筋のトレーニング

腹横筋
腹横筋

体幹トレーニング第一弾。

 

腹横筋のトレーニング。

そもそも、腹横筋がどこにあって、どういった仕事をしているのか?といったところから説明していきます。

 

まずは、場所。画像を見ていただくと、わかりやすいのですが、腹横筋(ふくおうきん)は内腹斜筋よりも更に深層部にある筋肉です。

腹横筋は第7~第12肋軟骨、腰筋膜、鼡頚靭帯、腸骨稜から起始し、剣状突起、白線、恥骨に停止します。

腹横筋は主に腹直筋、腹斜筋群らと共に働き、お腹が出ないように引っ込めることで腹圧(腹腔内圧)を高め、腰椎の安定性を保つのに大きく貢献します。しかし、腹直筋、腹斜筋群、脊柱起立筋などと異なり体幹の動きには直接関与しません。

と言っても、素人にはさっぱりわかりません。

シンプルに言うと、あばら骨に沿って始まるところ、腰の筋膜の一部から始まるところ、骨盤の前側に始まるところ、鼠径部から始まるところがあるのですが、それが、体の全面の中心線に向かって走行し中心線にて停止する筋肉のことです。

仕事として、大別すると2つ。

ひとつは、腹横筋は、天然のコルセットと言われているのですが、その名の示す通り、背骨を支え、姿勢を整える働きをしています。

この腹横筋がしっかりと筋力を保持していれば、姿勢はいいうえにおなかもスッキリしたスタイルが期待できます。腰痛がひどい方に、ドクターが

「腹筋をつけないといけません」

などと言われることがあるのですが、その「腹筋」というのはおそらくこの腹横筋のことではないかと想像できます。

あるいは、腹横筋だけでなく、大腰筋や腸骨筋も指しているのかもしれません。

 

もう一つの働きというのは、呼吸筋としての仕事です。

腹横筋にはセキや激しい運動時の呼気を助けたり、内臓のポジションを保ったり、排便を助けるといった作用もあります。腹横筋は横隔膜と括抗的に働き、下位肋骨を下方に引き下げる作用を持つため、腹を凹ませ息を吐く時に主力筋となります。

腹横筋のトレーニングはいくつもあるのですが、ここでは、誰でもがすぐにでもチャレンジできるものを紹介します。

 

すべての体幹トレーニングの基本

 

ドローイン

 

よく耳にする言葉ですが、それがどういったものなのか説明します。

 

ドローインとは、「吸い込む」という意味ですが、トレーニングとしてのドローインは、ただ単に呼吸することではありません。

 

正しいドローインをすることで、体幹トレーニングでは非常に有効な手段となります。

それでは、正しいドローインとは?

※立位(立った状態)・座位(座った状態)の場合

 

①背筋を伸ばし、姿勢を整えます。

②空気を最大限に吸い込み胸郭を広げお腹を最大限に凹ませます。

③その姿勢をキープしたままゆっくり息を吐き切ります。

 

この3つの動作を繰り返し行うことで、腹横筋のトレーニングになります。

仰向けに寝転んでもできます。その時は、膝を立てて、肩幅ほど足を開いて行ってみましょう。

 

今後、ご紹介していく体幹トレーニングを行うときにも必要な呼吸法になりますので、まずは、ドローインを正しく身につけましょう。